金融車とは?意味や価格を解説
新車、新古車、中古車などの車の種類は耳にしたことがあるかと思いますが、金融車はどのような車かご存知でない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、金融車の意味や価格について分かりやすく解説していきます。
金融車はローンの途中で譲渡された車
金融車とは、ローン中の車を担保として金融業者に差し押さえられた車が、さまざまな事情で市場に出回ったものをのことを指します。
たとえばAさんが自動車ローンを利用して車を買った時、車の名義(所有者)はローン会社で、使用者はAさんになります。
この状況だと車を担保に融資を受けることはできないことが多いのですが、中にはローン中の車を担保にお金を借りられる金融業者もあり、Aさんはそこでお金を借りました。
しかしAさんは途中で返済ができなくなってしまったため、金融業者は担保を実行してその車を引き上げ、市場に放出しました。
こうした車が俗称として「金融車」と呼ばれていますが、その他にもさまざまなケースがあり、金融車という車に明確な区分があるわけではないようです。
年式や走行距離、傷の具合、グレードといった車の状態とは関係なく、どのような車でも金融車になる可能性があります。
金融車が市場に発生するケース
上述の通り、金融車が市場に発生するにはさまざまなケースがあります。担保として車を引き上げた業者が直接誰かに販売したり、名義変更ができない場合は名義関係の書類のない車を取り扱う業者などを経由して市場に出る場合もあります。
また、車を売却する際は名義者の同意が必要となりますが、金融車は名義と車の所有者が異なるため、通常の中古車を取り扱う販売店などで金融車が販売される機会はほとんどありません。
金融車の価格は中古車よりも安い
金融車市場は公開されているわけではなく、車種や年式によってさまざまですが、中古車市場価格の3割~5割程度で購入できることされるケースが多いようです。
金融車には外車やスーパーカー、高級車なども多く、通常の中古車よりも安いため、手が届かなかった車をお得に車を手に入れられることもあります。
金融車のよくあるトラブルや違法性について
通常の中古車よりも安い金融車ですが、怪しさや違法性がないか、トラブルに巻き込まれないか不安な方もいるのではないでしょうか。
金融車を購入することは違法ではないようですが、車の所有者が同意せずに売買契約が結ばれたことになり、無効となる可能性はあります。
また、所有し続けると違法になる可能性があります。普通は自動車を購入したら15日以内に名義変更をして、警察に車庫証明の届け出を出す必要があるのですが、金融車は基本的に名義変更ができません。
名義変更しないまま所有して乗り続けることは違法になります。
金融車を購入する際も、金融車業者に自分の車を買取ってもらう際も、違法性がないかどうかを確認しましょう。
安心して乗られる金融車
自動車ローンの返済ができなくなったためにローン会社に引き上げられた中古車は、安心して乗られる金融車と言えます。
ローン会社はローン残債を少しでも多く回収しようと、名義変更に必要な書類を一式揃えて自動車を売ります。
名義変更ができるため、中古車市場でも通常の中古車と同じように扱われます。
このような金融車は価格の安さのメリットはあまり無いですが、安心して乗られるでしょう。
注意が必要な金融車
ローンが未完済で所有権もローン会社のままでかつ、名義変更できない車は危ない注意が必要な金融車と言えます。
自動車ローンを組んでいる会社以外の第三者に車が売却・手放されている状態です。
名義者であるローン会社から盗難届が出されたり、車の返還要求を受ける可能性があるため注意が必要です。
金融車を購入・買取に出す際の注意点
前述の通りさまざまな事情がある金融車は、購入する際も買取出す際も注意が必要です。
最後に詳しく解説していきます。
金融車は専門業者で購入可能
金融車は通常の中古車販売店などではあまり目にする機会はありません。
大きく宣伝されてはいませんが、金融車を専門に取り扱っている業者があります。
下記のサイトは専門業者と直接やり取りができるのでおすすめです。
金融車ドットコム
金融車ナビ
金融車LIFE
FINANCIAL-CAR
購入する際は名義変更を忘れずに行う
前述の通り、自動車は購入したら15日以内に名義変更手続きをすることが法律で定められています。
そして同時に車庫証明を警察に届け出をする必要があります。
これらの法律に従うことができるかどうかを必ず確認しましょう。
買取に出す際は所有権者(ローン会社)の譲渡証明書を用意
ローン中の自動車は、所有権者のローン会社が承認しないと中古車業者へ買い取りしてもらえません。
ローン会社と交渉をして中古車業者への買取を認めてもらってから、譲渡証明書や委任状などの書類を用意しましょう。